Untitled Shanti

愛する人は時々気狂いのように見える。もちろん愛さない人びとにとって。 Praefat. in lib. De consid.
おなかをすかせたこどもは
おなかがすいているのでかなしかった
おなかがいっぱいのおうさまは
おなかがいっぱいなのでかなしかった

こどもはかぜのおとをきいた
おうさまはおんがくをきいた
ふたりともめになみだをうかべて
おなじひとつのほしのうえで
— 谷川俊太郎 『黒い王様』 (via クレーの絵本)
徳永柳洲筆「浅草十二階の崩壊」 (via 川端康成と浅草: ケペル先生のブログ)


古い浅草の目じるし、十二階の塔は、大正十二年の地震で首が折れた。私はそのころまだ本郷に下宿住まいの学生だった。昔から浅草好きの私は、十一時五十八分から2時間と経たぬうちに、友だちと二人で、浅草の様子を見に行った。(略)「ほら、あんなに十二階がぽっきり折れちゃってるだろう。見物が大勢登ってたんだから、たまらないや。皆振り飛ばされたさ。今見て来たんだが、瓢箪池にもその死骸が、うぼうぼ浮いてるんだぜ」
川端康成「浅草紅団」

徳永柳洲筆「浅草十二階の崩壊」 (via 川端康成と浅草: ケペル先生のブログ)

古い浅草の目じるし、十二階の塔は、大正十二年の地震で首が折れた。私はそのころまだ本郷に下宿住まいの学生だった。昔から浅草好きの私は、十一時五十八分から2時間と経たぬうちに、友だちと二人で、浅草の様子を見に行った。(略)「ほら、あんなに十二階がぽっきり折れちゃってるだろう。見物が大勢登ってたんだから、たまらないや。皆振り飛ばされたさ。今見て来たんだが、瓢箪池にもその死骸が、うぼうぼ浮いてるんだぜ」

川端康成「浅草紅団」

蠅を叩きつぶしたところで、
蠅の「物そのもの」は死には
しない。単に蠅の現象をつぶ
したばかりだ。——
    ショウペンハウエル。
「マルパが息子の死によっていたく心を動かされていると、弟子たちの一人が言った。《師は常々、すべては幻影にすぎないとおっしゃっていたではありませんか。御子息の死もまたしかり、幻影にすぎないのではありませんか?》と。マルパはこれに答えて言った。《しかり、されどわが息子の死は超幻影なり》と」(『チベットの道の実践』)
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